人工知能支援トマト植物監視システム

ユニバーサルマルチブランチ汎用畳み込みニューラルネットワークに基づく実験的アプローチ

【研究のポイント】
・リアルタイムのトマト植物モニタリングシステムのための実験的なアプローチです。
・ネットワークは、画像内の疾患占有率が5%以下であっても疾患を認識できます。
・屋内の人工照明環境でも正確な検出とカウントを実現します。

植物工場におけるトマト植物のリアルタイム監視は、病気の発生を早期に特定して分類し、発生を防ぐために必要であると考えている。本研究で提案する DeepD381v4plus ネットワークは、多品種のトマトの葉の病気に対して、次のクラスごとの精度、感度、特異度、精度、F1 スコア、マシューズ相関係数スコアが 0.96 を超える高い値を示した。生殖段階では、受粉を確認するために、芽の形成、花の外観、食痕、果実の結実も監視することが求められている。検出器 DeepDet381v4 – YOLOv4M は、TFl_Blooming クラスで最高の平均精度 (mAP) (0.90) と最低の mAP (0.68) を達成し、TFl_Transforming クラスでは最低の mAP (0.68) を達成した。しかし、実際のシミュレーションでは、DeepDet381v4 – YOLOv4M は、40cmの距離にある熟したトマトをほとんどエラーなく検出して数えることができた。分類と検出 – カウントのタスクに使用される両方のネットワークは、サイズが小さく、分類と検出の効率が高かった (> 27 fps)。したがって、提案した実験的アプローチは、①農家が病気の発生を防ぎ、②果実を最も多く実らせる花の形を監視し、③熟した果実を適時に検出して数え、④表面のひび割れや病気によって損傷した果実を認識することが可能となり、⑤最適な成熟段階で収穫するのに役立つことになる。これらの成果により、労働コストが削減され、栽培管理が改善され、収穫されたトマトの優れた品質が確保される。

参考 URL1: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0168169924005921

論文情報

Artificial intelligence assisted tomato plant monitoring system – An experimental approach based on universal multi-branch general-purpose convolutional neural network,
M.P. Islam, K. Hatou,
Computers and Electronics in Agriculture, 224,109201,
doi:10.1016/j.compag.2024.109201, 2024(June 27).

図表等

  • AI支援によるトマトのマルチタスク遠隔監視システム

    AI支援によるトマトのマルチタスク遠隔監視システム

    提案された人工知能支援トマト植物監視システムのグラフィカル表現

    credit : M.P. Islam, Ehime University
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問い合わせ先

氏名 : Md Parvez Islam
電話 : 089-946-9823
E-mail : islam.md_parvez.by@ehime-u.ac.jp
所属 : 愛媛大学大学院農学研究科